令和5年度税制改正から「極めて高い水準の所得に対する所得税の課税措置の創設」についてご紹介します。
NISAの抜本的拡充・恒久化やスタートアップ・エコシステムの抜本的強化とあわせて、税負担の公平性の観点から、極めて高い水準の所得について最低限の負担を求める措置が創設されました。
■措置の内容
極めて高い水準の所得について、次の計算をした金額を追加で納税する。
■計算式
(イ) 納めるべき所得税の金額(基準所得税額)
(ロ)(基準所得金額-特別控除3.3億円)×税率22.5%
(ロ)>(イ)の場合 → 追加で納税する額=(ロ)‐(イ)
【基準所得税額】
その年分の基準所得金額に係る所得税の額(分配時調整外国税相当額控除及び外国税額控除を適用しない場合の所得税の額で、附帯税等を除く。)をいいます。
【基準所得金額】
その年分の所得税について申告不要制度を適用しないで計算した合計所得金額(その年分の所得税について適用する特別控除額を控除した後の金額)をいいます。
申告不要制度とは、
・確定申告を要しない配当所得等の特例
・確定申告を要しない上場株式等の譲渡による所得の特例をいいます。
合計所得金額には、
・源泉分離課税の対象となる所得金額
・NISA制度で非課税になる金額
・スタートアップ再投資非課税制度で非課税になる金額を含みません。
■適用時期
令和7年分以後の所得税
▼詳細は下記のウェブサイトをご覧ください。
・自由民主党
令和5年度 税制改正大綱(PDF)
https://storage.jimin.jp/pdf/news/information/204848_1.pdf
※極めて高い水準の所得に対する所得税の課税措置については、大綱32頁~記載されています。
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